●英名:Cornflower
●和名:やぐるまぎく(矢車菊)
●学名:Centaurea Cyanus L.
●科名:キク科の一年生草本
●原産地:地中海沿岸、西アジア地方
●主産地:地中海沿岸、ヨーロッパ西部、北アフリカ、中央ヨーロッパ
キク科の一年生草本で、北半球に広く自生する。トウモロコシ畑や麦畑でもたくましく育つことから、コーンフラワーと名づけられた。
春先には藍色やピンク、白の花をつけるが、その中でも藍色の花が最も好まれ、古くから食用として、また、着色料やドライフラワーとして利用されてきた。
日本に渡来したのは明治時代で、観賞用として渡ってきた。和名は、鯉のぼりの竿の上で勢いよく回る矢車の形に似ていたことから、矢車菊と名づけられた。
全草に少しばかり苦味があり、ハーブ様の香味をもつ。花は多少だが苦味感が強い。乾燥させると、苦味、芳香感ともに弱まる。
■コーンフラワーの鮮やかな花の色を生かして生食する。花びらだけを使ってサラダに散らしたり、料理の皿に飾ったり、ハーブティーに浮かべるなどして楽しむ。
■乾燥した花もハーブティーによい。生の花よりも苦味が弱く、花の色合いだけを楽しむことができる。どちらも花の色が溶け出すため、カップをブルーに色づけてくれる。とてもきれいである。
■コーンフラワーの花を乾かして、リースやポプリなどを作ると、青色が映えてステキな仕上がりになる。
コーンフラワーは、民間薬として古くから使われている。葉は疲れ目や炎症時に、煮出した液は眼の洗浄剤として使われていた。また、利尿薬、強壮薬、せき、気管支炎、肝臓病、浮腫に効果が見られる。
最近では、抗生物質、抗バクテリア作用、免疫を高めることが報告されている。
■丈夫で土質を選ばないが、冬の時期、一日中凍るような日陰は避けること。
■種子から栽培する。春まきや秋遅くまいたものは貧弱な株になってしまうため、秋の彼岸ごろ苗床にまく。丈夫なため、手入れは特に不要ではあるが、株間は40センチ以上とること。
■翌年の初夏に花をつける。咲き始めたら枝から切り取り、花弁のみをむしって利用する。
1925年にエジプトにてツタンカーメンのミイラが発掘された際、その柩はコーンフラワーの花で飾られていた。さすがに灰色に変色してはいたものの、形はそのままだったという。
ドイツでは、国名がまだプロイセンだったころ、ナポレオンの侵入を受けたルイーズ皇后は、首都ベルリンを逃げ出し、皇子たちと穀物畑に隠れた。そのときそばに生えていたコーンフラワーで皇子たちに花冠をつくり、なぐさめたという。この時の皇子の一人が、のちにウィルヘルム皇帝となってナポレオン3世を破り、この花を皇室の紋章とした。それから「カイゼル(皇帝)の花」と呼ばれるようになり、ドイツの国花にもなった。